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理想の幸福度 - 潜在的な価値観を見つける市場調査

国内総生産(GDP)というのは経済の規模を示す指標として、よく使われておりニュースで
目にする人も多いと思います。これは、数字が拡大傾向にあるからと言って必ずしも人々を
幸福に導くというものではありません。戦争・自然災害や環境破壊が発生した途端に上昇す
る数値でもあるのです。

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では「幸福」はどういった指標で計られるのか?
 ・GPI(Genuine Progress Indicator)真の進歩指標
 ・GNH(Gross National Happiness)国民総幸福量
今までは、これらの数値が使われてきました。
しかしながら、「幸福」の価値観は国や地域、世代によって異なり、求める品質も違う事を
念頭に置き、数字を見なければいけませんでした。例えば「日本は幸福に対する指標が低い」
から「幸福ではない」と指摘する人達もいますが、一方では「現状の上下水道・電気などの
インフラには満足せず、もっと高品質なものを求める国民性」として読み解けば、さらに上
の幸福を求めて追求段階にあるとも言えます。表裏一体なのです。ゆえに日本は、これだけ
の技術立国であり経済大国であるのです。諸外国では日本ほどの高品質なインフラは手に入
りませんので、それだけでも相対的には幸福なんでしょうが…。

そこで高橋義明さんという方が「理想の幸福度」というのを提唱し、画期的な手法を考え出しました。
東日本大震災直後の若年層の生活行動及び幸福度に対する影響(内閣府)P.26

第2回の調査でのみ、理想の幸福状態(「不幸せだけを感じている状態を0点、幸せと不幸せが
半々くらいを5点、幸せだけを感じている状態を10点とした場合、あなたにとって最も理想的
な状態はどの状態ですか」)、ならびに将来の幸福感予測(「今から1年後、現在と比べてどの
程度幸せを感じていると思いますか。現在と同じであれば0、今より幸せであると思われる場合
にはその程度に応じて+1~+5まで、今より不幸せになっていると思われる場合はその程度に
応じて-1~-5まで回答してください」)にも回答を求めた。

この手法によると協調「自分が考える理想の幸福」のうち「現状の幸福」を計ることができるので、
幸福の満足度を明らかにすることができます。

日本人の回答傾向としては「現状÷理想」は低いのでしょう。
以下の資料を参照ください。

日本文化における幸福と将来展望(連合総研レポート)

◆単なる平均値比較は方向性を見誤る
 日本は同レベルの経済的水準を持つ先進各国と比較すると、一貫して主観的な幸福感が
低いことが数多くの研究により指摘されている。このようなことから多くの社会科学ある
いは政策に関わる議論において、日本がなぜ「幸せでない」のかが注目される。これらの論
点には正しいものも含まれるが、その一方で、幸せとは何か、その文化的意味を考慮するこ
となしに単なる比較から結論を導くことに含まれる誤りには注意すべきである。本当の意
味で人々の幸福感判断が持つ意味を調べるためには、その背後にある幸福感の意味(これ
を我々は「文化的幸福観」と呼んでいる)を理解する必要がある。
 実際、調査を行ってみると、「10点満点のうち7点ぐらいの幸福」を理想的だと答える
人が日本には多い。10点満点が最高だと考えないところが、日本的な幸福のあり方を示し
ている。幸福度の最適状態に文化差があるとすれば、平均値の国際比較は参照点としては
非常に重要であるが、それにより目標を見誤るべきではない。

幸福調査に限らず、市場調査のアンケート回答を求める時は、こうした潜在的な価値観を
考慮する事で新たな発見が生まれるのではないかと考えます。

例)
 ・この製品の満足度を5段階で答えて下さい。
     ↓
 ・この製品のあるべき満足度と今の満足度をそれぞれ5段階で答えて下さい


2015年、年末大晦日にこんな記事を投稿致します。
来年もよろしくお願い致します。

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