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野菜工場・植物工場の今後@2009

3年後は植物工場150ヶ所に!植物工場フォーラム(農業協同組合新聞)(2009年4月6日)


「野菜工場」政府支援…室内で安定栽培、レタス20連作も : 経済ニュース : マネー・経済 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)(2009年4月8日)


 野菜工場は、内部を外気から遮断し、空調で温度や湿度を一定に保ち、植物の生育に必
要な光や水、二酸化炭素のほか、温度や栄養分などはコンピューター管理する。


金融・政策/追加経済対策 車買い替えに25万円 補正予算 総額15兆円規模 - FujiSankei Business i./Bloomberg GLOBAL FINANCE(2009年4月9日)


農林水産業分野では、コンピューターで環境制御した室内で農産物を生産する植物工場の
普及・拡大策として民間企業への導入支援で96億円を投入する考えだ。


中日新聞:神岡鉱山で「地底農業」 地下1000メートルに栽培:社会(CHUNICHI Web)(2009年4月12日)

神岡鉱山の地下1000メートルでホワイトアスパラガスなどを水耕栽培する
「地底農業」に取り組む。温度や湿度が安定し、水が豊富な利点を生かして低コスト化を図り、
地域おこしにもつなげたい考えだ。


このようなニュースがあったので、植物工場の今後を考えてみます。
現在、世界各国で行われている農業は基本的に自然破壊の側面が強い形態となっています。
森林伐採で切り開き、肥料と農薬をまいて水を与えます。土を浸透した水は農薬と肥料が
溶け出し、下流へと運ばれます。この無駄な流出が周辺の「飲める水」を失ってしまう可
能性があります。病気に強いトウモロコシの種子(F1種)はアメリカ企業に握られ、農業
の支配が始まっています。
野菜工場では、植物に最適な条件を整えて育てます。工場内を無菌にすることで、農薬を
使わずに立派な野菜を作ることができます。栄養素はサプリメント同様に含有させること
で土壌で採れるものより高い栄養価で構成できます。必要最小限の肥料で育つので、窒素
やリンなどの資源利用を抑制できます。
一方で、コスト面で課題が残ります。人工的に作物を育てるための施設(殺菌・掃除など
の保守含む)と日光や温熱を必要とするので、主にエネルギーを筆頭に多大な設備費がか
かります。私は、それを都市全体のシステムとして構成することで、経済的にも自立した
運営が成されるのでは、と思います。原発の夜間電力を活用する蓄電・蓄熱・蓄光システ
ムの技術革新と廃熱を利用するためにゴミ処理施設と隣接して野菜工場が建てられる時代
が来るかもしれません。野菜工場で培われる技術とノウハウは、既存の農業体系にも、ま
た社会に内在する環境問題の解決手段にも、プラント、建築…、とすべての産業に良い影
響を及ぼすのではないでしょうか。野菜工場を取り巻く技術開発・技術競争が活発化され
ることが、今後の日本の産業を支える一つの分野になると感じています。スーパーカブの
燃料噴射装置と野菜への水やりが繋がるくらい広い気持ちで、野菜工場を追っていきます。

閉じられた環境なので、大都市近郊のどこにでもビルのように野菜工場が作れます。とこ
ろで、ニンニク畑は臭いが強いので、農家の方々が周辺の民家に気を遣うと聞いたことが
あります(だから外国産が多く出回り、国産は高い)。野菜工場でニンニクを生産できれ
ば、安全でおいしいものが低価格で実現できるかもしれません。毒汚染の心配もない野菜
が天候に左右されない安定供給、そして需給の調整・計画が立てやすいのも特徴です。関
連としては、自然の恵み(太陽光)を直接使う藻場発電や海洋での魚工場(養殖)も将来
的に面白そうな試みです。日本は太陽光を受光する広大な資源を持っています。

「野菜工場はコスト度外視の無駄なもの」ではありません。最新技術を実験的に投入する
だけの経済力と技術力が問われる分野です。この総合的なシステムを作り上げられる場所
は世界を見回しても多くはないでしょう。世界に向けて発信できる次世代の日本の産業、
農業改革へ向けて進んで欲しいものです。

そういえば、キノコとモヤシは既に工場生産が多いですね。


関連@海洋に関する記事一覧(当サイト内)
関連@資源に関する記事一覧(当サイト内)

---
090503追記
asahi.com(朝日新聞社):野菜工場、旬なんです 不況を逆手、遊休施設を転用 - 食と料理


室内で管理して育てたレタスは細菌が少なく、3週間は日持ちする

 とはいえ、独自のノウハウが必要なため、新規参入組を支援する関連ビジネスが
急速に広がっていることも第3次ブームの特徴だ。
 三菱樹脂は民事再生手続き中の農業資材専門商社の水耕栽培事業を近く買収し、
11年から、野菜工場の運営に必要なノウハウや設備をまとめて販売する事業に乗
り出す。

高齢化が進む日本では、少々高くても「日持ちする食材」というのがポイントかもしれません。
ついに野菜工場のパッケージ販売も出て来ました。


// 地底農業 地下農業 オートメーション

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コメント (2)

こんにちは

もっとも身近な「環境」とか「エコ」…、生態系のエコでも経済のエコでも良いのですが、これは「食」だと思います。食、すなわち農業や漁業の形態を進化させていかなければ、どうしようもないです。日本にある農耕地・海洋資源を活かすことで、自給率も雇用も上昇し、おいしい食べ物を食することができます。野菜の予冷技術や物流、廃棄の見直しなど、産業活性もあると思うのですが、ビジネスは常々無駄があるからこそ成り立つわけで、こうした構造を変えるのは難しいですね。

どこかにモデル地域を選定して見たら面白いと思います。大分県九重町にある八丁原地熱発電所は、町で使われる電力の2,258%を生み出しています。こうした地の活用に取り組める政策が、なかなか伴っていないことが問題なのでしょう。

しょーさん こんばんは!

野菜工場への意見大変共感します!自分も常々考えておりました。スーパーに並ぶ野菜は大きく分けて中国など国外産、特定指定農家(ブランド)産、地元地域産に分かれている事が多いのですが、すべて工場生産でなくてもポピュラーなモノを工場で生産すればずいぶんと違うと思っています。
更に生産従事者の拡大は雇用にも地域活性にも繋がり国内でその傾向が強まれば内需拡大や環境保全にも大きな効果をもたらすだろうとも思います。身近なエコばかり取りざたされますが、今メディアで言っている事は50年前に行うべきだった事であり現状はもっと深刻で早急に国家レベルの対策が必要な状況に迫られていると思います!

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